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感情コントロールができな原因と3つの訓練方法①

感情コントロールができな原因と3つの訓練方法①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「感情コントロール」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 高EEに要注意!
  • 怒りとタイプAとは?
  • 冠動脈疾患のリスク
  • 脱中化でコントロール
  • 認知療法で柔軟に
  • 衝動は深呼吸で対処

私たちは、日々さまざまな感情と共に生きていますが、みなさんは自分の感情について上手くコントロールできていると思いますか。

たとえば、

「友人から嫌なことを
 言われたから暴言を吐いてしまった」

「イライラしていたから
 妻と喧嘩をしてしまった」

「一度不安になると
 どんどん悲観的になる」

このような経験は多くの人が経験しているのではないでしょうか。感情コントロールは難易度が高いと悩んでいるかもしれませんね。

高EE(高感情出力)とは?

感情的になってしまうことが、健康的な範囲内であれば問題ないですが、感情コントロールができない状態が長期化する場合は必要です。

・高EEとは
臨床心理学の世界に、「高EE(高感情出力)」という用語があります。EEとは、エクスプレシッドエモーション(Expressed Emotion)の略で、表情、口調、態度など感情の表し方を表しています。

・高EEの問題点
「この子がいなくなればいい」「ぶん殴ってやりたい」「この子のせいで私の人生は崩壊した」など、感情今ロールができずに敵対的なってしまうことがあります。

高EEについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・歴史的な背景
・高EEの3つの特徴
感情コントロールが利かなくなる「高EE」ってなに?②

怒りの感情コントロールを解説

感情コントロール不足の特徴・問題点

自分の感情コントロールができないと、さまざまなことでマイナスの影響がでることが心理学の研究でわかっています。特に不適切な怒りの感情は、健康や人間関係にマイナスの影響を与えてしまうため、適切に表現しコミュニケーションを図ることが大切です。

・感情コントロール不足の特徴
タイプA行動パターンと、タイプB行動パターンについては怒りやストレスとの関連についてはいくつか研究が行われています。高倉(1995)は大学新入生を対象として調査を行いました。

①学生をタイプAグループ、タイプBグループに分けます
②その後、「日常に苛立つか」「不機嫌になりやすさ」「非現実的な願望」を比較しました。

その結果が下図となります。左側の3つの山の方が、右の山よりも大きなヤマになっていることがわかります。

イライラする 理由これは左側のタイプAの方が、右のタイプBよりも「日常的に怒りやすい」ことを示しています。タイプAは、タイプBと比較して、「日常的に苛立ちやすい」「不機嫌になりやすい」「非現実的な願望を持ちやすい」といえるのです。

・冠動脈疾患を起こしやすい
井澤等(2004)は、「敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連」において、怒りと生理的な影響について研究を行いました。男子大学生20名に対して調査をしたところ、衝動的な怒り情動を表す「短気」が、収縮期血圧・拡張期血圧の上昇と関連を示す結果となりました。以下の図をご覧ください。

怒りに関する例の表

このように、感情コントロールができない人、いわゆる短気・敵意的な人は、日常場面でも怒り喚起時に高い心臓血管反応性を示し、その結果,冠動脈疾患に罹患しやすい可能性があることがわかったのです。

特徴と問題点についてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・タイプA・B研究
・冠動脈疾患のリスク
・うつ病との関連
感情コントロール不足の特徴と問題点③

3つの方法で感情コントロール

ここからは感情コントロール能力を伸ばす訓練方法を3つのご紹介します。ここで大事なことが、脳の仕組みを理解することです。なぜなら同じ感情でも使っている脳が全然違うからです。

自分に適した感情コントロール法を探すには、まずは脳の仕組みを理解するのが、近道です。良かったら以下の動画を参考にしてから先に進んでみてください♪*チャンネル登録をして下さると励みになります!

動画はいかがでしたか(^^)以下いよいよ、3つの解決策をお伝えします。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪それでは、それぞれの訓練方法について詳しくみていきましょう!

訓練①怒りや不安の種を見つける方

感情コントロールできないときは、自分の感情に無自覚であることがあります。自分の感情に気づいていないため、その感情を自分の中にため込んでしまい、ちょっとした衝撃で感情があふれでたり、ストレスを抱えることになってしまいます。

自動操縦に注意
このように感情に流されてしまっている状態を、心理療法の1つであるマインドフルネス認知療法では「自動操縦状態」と呼びます。自動操縦状態では、本来やるべきことがあるにも関らず感情に支配され、人間関係で攻撃的になってしまいます。

脱中心化が重要
自分の感情に無自覚なことが原因で感情コントロールができない人は、自分の感情を客観的に眺める脱中心化」という訓練方法が効果的です。
脱中心化とは、感情を無理に変えようしないで、自然なこととして観察する方法です。感情を無理にコントロールすることなく、自然なこととして観察することで感情コントロールをしていきます。

脱中心化についてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・感情に気づこう!
・脱中心化の練習問題
感情コントロール力を高める「脱中心化」④


ここで30秒だけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらの心理学教室のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

訓練②感情をコントロールのコツ「認知療法」

・他責思考が原因
感情コントロールができていないときは、結果を他人のせいにしていることがあります。過剰な他責は怒りの感情につながるため、怒りの感情が持続するときには、適切な方法で感情コントロールをすることが必要です。他人に対して怒りの感情がでるのは、その怒りの裏側に「他責的な考え」があるためです。

「他責的な考え」→「怒り

他人のネガティブな点にばかり目が行きやすい人は注意が必要です。このような思考から感情コントロールができない人は「認知療法」を用いることが有効です。

・認知療法とは
“自分の受け止め方のクセ”や信念に焦点を当て、それらを変えることで問題への対処能力をあげてゆく方法”で、ベックやエリスという心理療法家が提唱した理論です。「他責的な考え」を「柔らかい考え」に改善することで感情コントロールをしていきましょう。

認知療法についてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・他責思考の具体例
・練習問題でトレーニング!
感情コントロール方法「認知療法」で考え方を改善⑤

認知療法で怒りの感情コントロール

訓練③衝動的な感情は「深呼吸」で対処

・衝動的になってしまう
感情コントロールができていないときは、衝動的になってしまうことがあります。自分の感情をそのまま表すと、言動がエスカレートして感情コントロールがより難しくなり、ストレスを抱える結果となってしまいます。感情コントロールができず、

「暴言を吐いてしまった」
「ルールを破ってしまった」
「暴飲暴食してしまった」

などの気持ちを抱いた経験があるかたは、衝動的になってしまうことから感情コントロールができていません。このような衝動的になってしまう事が原因の場合、リラクゼーションが有効です。

・リラクゼーションとは?
身体の緊張をほぐしたり、興奮を静めたりなど、身体の感覚に働きかけ気分転換する方法で、呼吸法や身体を部分的に意識してリラックスさせる筋弛緩法などがあります。

深呼吸リラクゼーションは以下の手順で行っていきます。

手順1:6秒ルールで深呼吸
まずは「深呼吸しましょう・・・」と自分に言い聞かせながら深呼吸をします。そして、6秒数えましょう。日本アンガーマネジメント協会によると、怒りのピークは6秒と言われています。衝動的な感情がでてきたら、まずは深呼吸をして6秒数えてくださいね。

深呼吸の方法は、鼻から息を吸って、お腹を膨らませたら息を吐きます。2回ぐらい行うと、ピークを乗り切ることができますよ。

手順2:タイミングをずらす
つづいて「落ち着いて、落ち着いて」「感情に巻き込まれると良い結果にはならない」と自分に言い聞かせます。

深呼吸の方法はこちらです。

**************

①吸う
5秒ほど鼻から息を吸う。
(ポイント:リラックスした空気が体を循環するイメージをしましょう)

②止める
2秒ほど息を止めます。

③吐く
10秒ほどかけて息を吐く。
(ポイント:強い感情が気持ちが体の外に出ていくイメージを持ちましょう)

**************

3分ほどつづけるととかなり落ち着くと思います。

アンガーマネジメントを実践する4つのコツ

リラクゼーションについてさらに詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・リラクゼーション4つの手順
・それでも感情が治まらない時は…
感情コントロール法!衝動的な感情は「深呼吸」で対処⑥

 

感情コントロールで円滑な人間関係を

自分の感情を相手に伝える時には、悩むこともあります。特に怒りは、伝え方次第では相手への攻撃にもなってしまうため注意が必要です。感情は適切に外へ出していくことが大切です。ご紹介した訓練方法を元に、実践してみてくださいね。

感情コントロールをする能力は先天的な能力ではありません。そのため感情コントロールができない人も訓練すれば高くすることが可能です。根気よく訓練を続けることで、感情コントロールができるようになり、健康的で幸せな生活をおくることができます。

感情コントロールを上手に行って、心地よい人間関係を目指していきましょう!

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、「感情コントロール」コラムにお付き合いいただき、ありがとうございました。ご紹介した訓練方法を実際に試す中で気持ちが軽くなったり、対人関係が円滑になることを感じていただけたらうれしいです。

まずは、ご紹介した技法や自主トレを使って実践してみてください。そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★感情コントロールができない人は3つの訓練でコツを実践しよう
人間関係講座

目次

①原因と3つの訓練-概観
②「高EE」ってなに?
③コントール不足の特徴と問題点
④「脱中心化」でコントロール
⑤「認知療法」で考え方を改善
⑥衝動的な感情は「深呼吸」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・高倉実(1995,「大学生のタイプA行動パターンと日常苛立ち事、ストレス反応の関連」,日本心身医学会,35(4),p299-306.
・井澤修平・長野祐一郎・依田麻子・児玉昌久・野村忍 2004 敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連 生理心理学と精神生理学,22(3)215-224 早稲田大学